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Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




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コアラブ!-第1章-Page4
 翌朝、久しぶりに桃香に起こされた。
 なぜいつも勝手に入って来られるかというと鍵を持っているからだ。まあ、オレも昔は桃香んちの鍵を持っていたのだが、今は彩萌だけが持たされている。理由は推して知るべし。
「なんでまだ寝てんの! 入学式だよっ! 神作、起きなさい!」
「分かったって。今起きるから大声出すな」
 目を開けると、桃香がベッドの脇で腰に手を当てて立っていた。
 ほう、なるほど、なるほど、薄緑のボーダーですか。
「なあ、お前ってシマパンなんか持ってたっけか?」
「なっ、神作のエッチ、スケベ!」
 桃香は怒って部屋を出て行った。
 なんだ、おニューの縞パンを見せに来たんじゃないのか。
 オレらの学校は、私立九里林くりばやし学館という中高一貫校なのでほとんどそのまま進学し、他の高校に進むのが数人、高等部から新たに入ってくるのも数人。つまり、ほぼ変わらないのだから新鮮味など皆無で、高校に入ったら可愛い子がいるといいな、なんてまったくない。そうでなくても、桃香がいるから他の女子たちはオレから距離を置き、話もほとんどしたことがないくらいだ。女子的にはオレは桃香の所有物になっているらしい。
 彩萌は普通に授業があるからもう登校しているが、朝食にトーストを作っておいてくれたので桃香を待たせておいて食べる。
 今になって気づいたが、桃香の制服が中等部の紺色セーラー服ではなく、高等部の緑色ブレザーに茶色いチェックのミニスカートになっていた。制服自体はよく見かけるので珍しくはないが、桃香が着ているとちょっとだけ新鮮だ。中等部の制服のスカート丈は膝くらいまであるのに対し、高等部のはかなり短い。だから油断すると中が見えるのは当然で、ベッド脇に立てば縞パンが確認できるのは、そういう仕様だからである。
 冷めたトーストをコーヒーで流し込みながら、桃香を見ていると、結構可愛いんじゃないかと思ってしまった。そういえば、中等部の卒業式後に男子の何人もが玉砕したとかで、『トーカに告るなんてバカじゃないの? 都筑がいるのに』と女子の誰かが言ってたっけ。
 目の前に立って待っている桃香は、目はぱっちりとした二重で大きく、なのに顔は小さく、唇なんてキスしたいくらいだ。しないけど。全体的に大人びて来ているし、こんなに胸があったのかとも思う。制服との相乗効果かもしれないが、毎日見ていると気づかないもんだな。
「何見てんのっ?」
「ん?」
「さっきから私のことじろじろ見てたじゃない。あ、分かったっ! あんまり私が可愛いもんだから見とれてたんだぁ、そうでしょっ」
「ああ、マジでお前って可愛いかったんだな」
「んぅ……」
 桃香の顔がみるみる真っ赤になった。自分で言っておいて恥ずかしがるのは真性のアホだからに違いない。
 新品の高等部制服に着替え、大人しくなった桃香と家を出ると、結香さんが待っていた。揃っていつもの道を歩いて学校に向かう。学校までは歩いてもそれほど掛からないからな。
「神作くん、かっこいいじゃない。制服似合ってるわよ」
「結香さんも凄く綺麗ですよ。タイトスカートとピンヒールもセクシーです」
「うふふ、ありがと」
「さっきは私のこと可愛いって言ったくせにっ」
 桃香はそんなことを言っているが無視だ。
 住宅街からちょっと歩いて少し大きな道路に出るともう学校が見えてくる。街路樹の植えられた歩道を歩いていると、道の両側には色々な店や会社があるのだが、昔からある店は数えるほどしか残っていない。子供の頃大好きだった駄菓子屋はなくなり、今はコンビニになってしまっている。まあ、中高校生ともなると駄菓子屋よりコンビニの方がありがたいのだが、今の子供たちが駄菓子屋の雰囲気を知らないのは少し可哀想だろう。
 そんな道をしばらく歩いて校門を入ると、オレたちは左に行って高等部の学生玄関へ、結香さんは真っ直ぐのところにある講堂入り口から直接会場に向かう。講堂は中等部と高等部の共用で、真ん中にひとつしかない。ちなみに右に行くと中等部だ。
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