印My Original Work Light-novels
Since 2013-12-01
Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




  (ルビ表示が正しくない場合)


横 縦     並 大 特大     G M
コアラブ!-第1章-Page5
 学生玄関にはクラス表が掲示されていた。
「あ、神作、一緒のC組だよっ!」
「そうだな、お、江口も一緒か、良かった。阿波はっと……Bか」
 友人がいるのは何かと心強いな。阿波は離れてしまったが、隣のクラスだから連絡は取りやすいだろう。
 下駄箱に靴を入れ、持って来た上履きに履き替えていると、桃香が寄ってきて小声で言った。
「ちょっとトイレ寄ってくから、先に行ってていいよっ」
「ああ、おニューの縞パン汚すなよ」
 繰り出されるアッパーを華麗にスウェーしてかわす。いつまでも殴られているだけのオレじゃないぜ。
 ぷんすか怒って行く桃香の後ろ姿を見送っていると、後ろから声をかけられた。
「そこのあんた、講堂ってどこ? 案内しなさい」
 見事なアニメ声だった。
 声の方を見ると中一くらいの子がいて、三次元では初めて見る金髪ツインテールである。
「ん、中等部はここじゃないぞ、校門から右手の方が入り口だ」
「あんたのその目は節穴? それともガラス玉? この制服が見えないの?」
 言われてみると高等部の制服で、ネームプレートには九鬼宮くきみや言音ことねと書いてあった。胸を張って立っているが、桃香と同じ制服とは思えないほど平ら、業界用語で言うツルペタである。
 その名前から、オレは正体を見破った。
「お前……シングルナンバーか!」
「な、何でそれを! それを知られたからには、覚悟なさい!」
「え? 冗談なんだが」
 ちなみに、シングルナンバーというのは苗字に一桁の数字が入っていることで、ラノベではよく出てくる設定だったりする。
「あたしもよ、あんたは……都筑神作、えっ? あんたなの?」
「オレがどうしたって?」
 言音はただ首を小さく横に振るだけだった。
 日本人ぽさも感じるが西洋っぽい感じもするからハーフだろうか。金髪だが、眉毛は違うから脱色してるのかもしれない。
「お前って帰国子女か?」
「国籍は日本だから、そうなるわね」
「高等部へ入学って飛び級したのか?」
「……まさかだけど、あたしがちっこいって言ってる? それを言って三日後まで生きていた者はいないわ!」
 右手でビシっと三を示す言音だが、手もちっこい。
「いや、可愛いなって思っただけだ」
「か、可愛い?」
 ちょっと赤くなってもじもじしだしたら、マジで可愛いな。
「入学式行くんだろ? こっちだ」
 話をしていて遅れたので、言音の手を引っ張って講堂まで行った。高等部は中等部とほぼ対称な構造だし、何度も来ているから迷うことはない。
「クラス毎に席が別れてるからな、お前何組だ?」
「Cよ」
「なんだ、オレと一緒か」
「多分、席はあそこよ」
 講堂に入るなり、今度はオレの手を引っ張って行く言音だった。桃香以外でこんな経験はないが、それは見ている連中も同じで、オレが知らないちっこい女の子に手を引かれているのを見て驚いていた。
 言音は当然のように隣同士で座る。
 その直後、背後からどす黒いオーラが迫っているのをオレの妖怪アンテナが察知した。
 桃香だ。
Page6 < 次  印  前 > Page4

【お願い】

 表示が崩れる、動作がおかしいなどの場合は、リロードしてください。


【ご利用のヒント】

フォントについて