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Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




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コアラブ!-第1章-Page7
 オレが痛みと呼吸困難で苦しんでいるというのに、桃香は怒ってさっさと歩いて行ってしまった。重い体をひきずりやっと家までたどり着くと、リビングのソファーにへたり込む。
 くそ、桃香め、どうしてくれよう。
 せめて小説の中で痛い目にでも合わせるか。
 人によっては陵辱などの発想もするのだろうが、オレはそういうのが大嫌いだ。現実にやると犯罪なことを小説だからやっていいってことはない。エロと正義がオレと江口と阿波の合い言葉なのである。まあ、正確にはエロいは正義だが。ちなみに、勇者が人んちのタンスとかツボをあさってアイテムをゲットするのはギリギリセーフだ。
 別の方法で苦しませるか、悲しませるとかだが、例えば……
「桃香に恋のライバル出現、突然現れた美少女に男を取られるとか」
 ゴスッ。
「ってえ!」
 もう着替えて来たのか私服の桃香がカカト落としをしやがった。
 自宅とオレんちの区別もできないアホだから、服装なんて無防備そのもので、どうぞ胸を触ってくださいと誘ってるようにも思える。誰が触ってやるもんか。
「また変なこと言って。私の恋のライバルって誰? まさか言音って子のことっ?」
「言音がお前の恋のライバルなのか?」
「なわけないか、神作のこと好きになるなんてバクテリオファージじゃないんだからっ」
「オレはバクテリアか!」
「さっきの続きだけどさっ、百歩譲って小説を書くとかでもいいからっ、文芸部とかどお?」
「ああ? 文芸部って、無口な眼鏡っ娘がひとりで本読んでるところか? まあ部室を占拠するならいいが、入部ってのはちょっとな」
「立てこもり事件とか起こさないでよねっ、パパは何かあったら迷わず射殺するってのが口癖なんだからっ」
 何で楽しそうに殺人予告を本人に喋ってるんだ、こいつは。
「今度それ録音しといてくれ、通報するから!」
「娘を思う親心じゃない、可愛いもんよ」
 違うぞ、オレからするとひとっつも可愛げなんてない。
「とにかく、文芸部はナシだ。もっと面白そうなところにしようぜ」
 逆らうだけムダなので、一緒の部活に入る前提で話を進める、可哀想なオレ。
「そういえばさっ、七森ななもり先輩が言ってたんだけど、マンガとアニメと小説を研究するクラブが認可されたらしいよっ」
「先輩って確か生徒会の役員だもんな。それって、ちょっと良さそうかも」
 七森先輩ってのは二個上だから高三で、桃香と同じ道場に通う女の子だ。どうしてこいつらは素直に空手部に入らないのだろうか。
「勧誘期間もあることだしっ、一緒に見て廻ろっ」
「ああ、そう、だな」
 何でもこうやってなし崩しに決められていく。万が一結婚などしたら尻に敷かれるのは火を見るより明らかだ。ほぼデッドエンドである。
 桃香はずっと居続け、彩萌が帰って来ると一緒に食事を作ってからやっと帰って行った。
 
 授業初日の午前はオリエンテーションのみで、午後から部活の説明会があった。新入生が体育館に集められ、各部の部長がそれぞれの部活の説明をしていくのだ。
 中等部の一年のときの三年が、当然高等部でも三年なので説明する部長も知っている顔ばかりだったが、ひとりだけ異彩を放つ金髪ツインテールがいた。
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