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Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




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コアラブ!-第1章-Page8
『最後は今年から新設されたコアラ部です、部長は九鬼宮言音さんです』
 司会の七森先輩がそう言うと、言音はつかつかとマイクスタンドの前まで行き、んーっと背伸びをした。が、全然届かない。前の人がバスケ部で、思いっきりマイクスタンドを高く延ばしていたからだ。司会をしていた先輩がマイクを下げてやった。
『えー、コアラ部部長の九鬼宮言音です。もしかするとコアラについて研究すると思ったおバカな人もいることでしょうが、まったく違います。正式名称は、コミック・アニメ・ライトノベルに関する総合研究部、です。コアに愛するという、コア・ラブも表しています。これで何をするのか大体お分かりいただけたと思います。まだ部室はありませんが、数日中には準備できる予定ですので、興味がある人は一年C組のあたしか、都筑神作のところに来てください。ただし、現時点では女子しか募集しません。男子は来ないように! 以上』
 おい! また人のフルネーム出しやがって、オレは入ると言ってないぞ! しかも女子のみって何だよ、オレは男だぁ! って、あれ? 七森先輩が言ってたとかいう、新設クラブってこれじゃないか?
「ねぇ、七森先輩が言ってた新設クラブってこれじゃないっ?」
「ああ、桃香、ちょうどオレもそう思ってたところだ」
「神作、入ったの?」
「いや、入るわけないって昨日言ったろ。それに今、女子だけって言ったよな、オレって男だよな」
「神作の体はスミズミまで知ってるけど、あんなのが付いてたら女の子じゃないよっ」
「何……だと? オレはお前の隅々まで知らないぞ? 今度調べて動画撮って資料にしてやる。ついでに江口と阿波にもダビングしてやるからな」
「じゃあ、調べていいか、パパに聞いといてあげるねっ」
「オレを殺す気か!」
 
 クラブ説明会が終わって教室に戻ると、すぐに言音の席へ直行した。
「なあ、何でオレがコアラ部ってのに入ることになってるんだ?」
「そうね、前世の宿命、魔界からの指令、あたしが気に入ったから、どれだと思う?」
 常識的には三番だが、まったく面白くもない答えだ。しかもそう答えた途端、『なんであたしがあんたなんかを気に入らなきゃならないわけぇ?』とか罵倒される確率も高い。一番と二番は似ているようだが、実はかなり違う。一番は重くなりそうだから、ラブコメ好みとしては二番だろう。
「まあ、一般的に考えるなら、魔界からの指令、かな」
「やっぱりね、思った通りだわ」
「いや、ツッコめよ! 冗談に決まってるだろ」
「そんなの分かってるわよ。何を選ぶかでどういう人か分かるってこと。多分、あんたが選ぶのに考えた中に答えがあると思うけど?」
「ちょっと、神作、ちゃんと断るんでしょ!」
「あ、そっか。オレは入らないぞ、オレは男だし」
 桃香に言われて、一応断ってみる。
「あんたってライトノベル書いてるでしょ? それも活動に含まれるし、機材や人脈的にも入って損はないと思うわ。それに男子を入れないわけじゃないの。ああでも言わないとあたし目当てに大勢男が押し掛けちゃうじゃない、だからよ」
 ああ、そうですか。でも、何でオレがラノベ書いてるって知ってるんだ? 言ったっけ?
「オレとしては自分の思う通りに小説が書けて、機材や人脈に有利なら御の字だけどな」
「じゃ、決まりね」
「ちょっと、もう! 神作ってばダメダメなんだからっ。だったら私も入るから!」
「あんたも? まあいいけど」
 本当にどうでもよさそうな口ぶりだ。
「桃香、マジでかよ、マンガもアニメもラノベも何にも知らないだろ」
「そうだけど……神作に書けるなら私が書けないはずないよ、教えてねっ」
「まあ、いいけどさ」
 クオリティーや面白さを無視するなら、何がしかの文章が書けるのは間違いない。
「じゃあ、オリエンテーションが終わったら部室に案内するから」
「まだ準備できてないって言ってなかったか?」
「そうよ、だから準備するんじゃない」
「なるほど、そういうことか」
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