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Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




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コアラブ!-第6章-Page71
 家が、工事中だったのだ。
 足場が組まれ、二階部分にシートの覆いがされている。オレの家と桃香の家の両方が。
「と、とりあえず、家の中に入ろう、荷物も置きたいしな」
「う、うん」
 桃香も一緒にうちに入って来る。
 リビングから声がするので行ってみると、父さんと母さんがいて、結香さんも来ていた。
「おかえり、神作、彩萌、合宿は楽しかった?」
 黒髪ストレートだった母さんは、なぜかブロンドの縦ロールだ。何を考えてのことか理解不能だが、ヨーロッパで何かに感化されたのかもしれない。
「いや、母さん、違うだろ? 大変だったな、彩萌、大丈夫か? 聞いてすっ飛んで来たぞ」
 父さんはヨーロッパ旅行で髭を蓄えていて髪も伸ばしている。どちらかというとカメラマンと言った方が似合いそうな感じになっていた。
「私もうちのから聞いてびっくりしたわ、彩萌ちゃん怖かったでしょ?」
 彩萌がこくんと頷いた。
「まあ、大変だったのは認めるが、オレたちが聞きたいのは工事のことだよ」
「後でゆっくり話すから、急がなくたって工事は逃げないぞ」
「久しぶりに会ったのに、神作って冷たい。他に女ができたのね」
 結香さんも多少天然だが、母さんはそれを遥かに凌駕している。輪をかけるという言葉があるが、母さんの場合、土星の輪くらいあるだろう。
「ごめんなさい、母さん。それって彩萌のことなの」
「嘘言うな、彩萌! この人たちはそういうの本気にするんだぞ、タチ悪いんだから」
「おじさま、おばさま、お久しぶりです。許嫁の件、謹んでお受けいたします」
「いや、桃香、そんなの今言うことか? っていうか、オレは認めてないからな!」
「とにかく、まあ座れ、工事のこととか話してやるから」
 父さんはそう言うが、三人掛けのソファーの真ん中、つまり父さんと母さんの間を、手でぽんぽん叩いて座れと言われても、はいそうですかと高一の男が座れるものではないだろう。残るは独り掛けのソファーがひとつしかない。もうひとつには結香さんが座っているからだ。
 桃香をその独り掛けに座らせ、彩萌を両親の真ん中へ座らせた。オレはダイニングから椅子を持って来てそれに座る。オレの隣にレヴォナが立っているが、それはまあいい。
「で、何の工事なんだ?」
「合体よ」
「連結だよ、母さん」
 母さんにツッコむでもなく、普通に訂正する父さんである。
「うちと渡り廊下で繋げたのよ、うちのがそうしろって」
「何でですか?」
「物騒だからな、父さんも母さんもいないし、幻桃に言われて、そうだなと思ったんだ」
「いろよ、家に。またどこか行くつもりなのか?」
「ええ、またヨーロッパに行くわよ」
「ある国の王様から招待されてな、アレシタッスってとこなんだが、お前らなんかじゃ知らないだろうな」
 無知だからなという感じで言われた。
「めちゃくちゃ知ってるよ、皇太子が友達だよ! 何で家にずっといられないんだ!」
「どうしても、俺の狩猟者ハンターとしての血がうずくのでな」
「いや、父さんは狩猟者じゃないから。聞いたぞ、作家だって。野間仁なんだろ? 母さんは杏葉希だって。なんでラノベ書いてるって教えてくれなかったんだ!」
「何だ、知ってたのか」
「隠してるなんて、神作、水くさいわね」
 あれ? 逆じゃね?
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