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Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




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コアラブ!-第6章-Page73
 国王専用機はフォッカー70だった。オランダ製だな。
 本来七十人乗りだが、内部は改造され、執務室やラウンジなどが作られているという。
 小銃を持ってる兵士が何人もいたのだが、円美がいたおかげでオレたちはビビらずに見て回れた。執務室なんて、当然だが円美がいなければ立ち入り禁止だ。マジで皇太子なんだな。
 内装や調度品が豪華なのはさすがに国王専用機ということだろう。
 コクピットまで入れてくれたので、男三人は異常な興奮状態である。
 よかった、江口はやっぱり男だ。
 オレはパイロットに長年の疑問だった地上でギアアップしたらどうなるかを聞いてみた。円美を通してなので上手く伝わらなかったのか、答えは飛行機が壊れるっスだった。
 ラウンジに戻ると、父さんたちも来ていた。管制の許可次第飛び発つというので、いささか急いだ別れの挨拶をする。
「神作、彩萌を守ってやれよ」
「桃香ちゃん、ふたりをお願いね」
「ああ、父さんたちも気をつけてな」
「お兄ちゃんは彩萌がしつけるから安心して」
「おばさま、お任せください! 神作は私が躾けますからっ」
「わたしがちゃんと作家として躾けます」
 彩萌と桃香、ついでにレヴォナまで張り合っていた。
「それから、神作、お前と桃香ちゃんの結婚だが、今はまだダメだ」
「それは当然だけど、参考までに何でダメなのか一応聞こうか」
「お前の作品がアニメになって、そのヒロインを桃香ちゃんがやったら結婚だ」
「いや、桃香は声優じゃないから」
「母さんは彩萌と結婚するのかと思ってたんだけどね。ちっちゃい頃に、お兄ちゃんのお嫁さんになるって言ってたから」
「え? だって、実の妹だろ? ち、違うのか?」
「さあ、どうだったかしら?」
「いや母さん、神作も彩萌も、俺の子なのは確かだよな?」
「さあ、どうだったかしら?」
 いやいや、そこは肯定しろよ。
「まあいいか。とにかく作家修業頑張れ、色々と経験を積むことだ、人生経験もな」
「そうよ、やれるだけやってみなさい、折角ハーレム状態なんだし」
 何をやれと言うのか確認することが恐ろしかった。
 飛行機を降りるように言われたので、タラップに向かう。
「それじゃおじさま、お元気で」
「ああ、言音ちゃんも、言理ちゃんも元気でな、神作や彩萌と仲良くやってくれ」
「ぜひ、アレシタッスを楽しんできて欲しいっス」
「ありがとね、円美ちゃん。父さんとたっぷり楽しむわ」
 握手をしたりして、タラップを降りると、手を振って叫ぶ二人。
「じゃあな、みんな、どんどんカキまくれ」
「そうね、とにかく、ヤリまくるのよ!」
 いや、別れの言葉として、それってどうなんだろ?
 みんなが飛行機から離れると、国王専用機はタキシングを始め、滑走路に向かった。
 滑走路に入って真っ直ぐに向くと、あっと言う間に加速し空に舞い上がり、緩く旋回しながら高度を上げて行く。
 オレはそれに向かって『がんばるよ』と声に出さずに呟いていた。
               (完)
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