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Update 2015-02-28

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俺と巫女と和の神




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俺と巫女と和の神-2 迎賓館にて-Page13
 朝、目が覚めると、股間の辺りに違和感があった。
 生理現象というだけではない、かなりもっこりした何かがある。
 布団の中を覗くと、股の間に顔があり、上目使いでじっと義也を見ている者がいた。女の子だ。
「だ、誰だ、そこで何してる!」
「警備です」
「いや、いや。それはおかしい」
「神衛隊隊長の八鳥はっとり美歌みかです、警備中です」
 その喋り方は、いかにも警備の責任者という感じである。神衛隊は外を守ると聞いていたのだが、なぜここにいるのかと義也は不思議に思った。しかも股間を警備しているというのだから。
「どこを警備してるんですか?」
「最も重要と思しき辺りを」
 まあ、男にとってかなり大事な部分ではある。あるが、重点的に警備するようなものでもないだろう。
「もう大丈夫です。起き上がっても支障ありません」
「年上でしょうが言わせてください。何言ってんだ、あんた」
「ふっ、自覚してないんですか? 下半身は別人格だとでも?」
「別人格じゃないから、触れないでもらえますか?」
「おっと、そうですね、また元気になるかもしれませんし」
「元気とか言うな!」
 その時、ドアがノックされ、母マリアが入って来た。
「おはよう、義也。よく眠れた?」
「おはよう、母さん。変なのがいるんだけど」
 マリアは辺りを見回して言った。
「変なの? どこに?」
 八鳥美歌は消えていた。
 ――忍者か?
「着替えて、朝食ですよ」
「うん、母さん」
 不審に思いながらも言われた通り着替える義也だった。
 食事に行くと、担任とクラスメイト五人が待っていた。
 義也が席に着くと、祈りが捧げられ、その後に食事である。毎回祈るらしい。
 みんなはトーストとサラダに目玉焼きだったが、白飯と味噌汁が義也だけ用意されている。母親がいると、こういうのも好みが分かってもらえるから良い。朝、米粒を食わないなどありえないと思う義也なのだから。
「義也さん、昨夜は何があったのですか?」
 突然のマリアの問いかけに、昨日のアニメ鑑賞会を思い出した義也だが、もしかするとマリアたちにも何かあったのかと思った。
「ん? マリアたちも何かあったのか?」
 それに答えたのはサラである。
「黒服が来て、部屋から出るなって言われたんだよ」
「あー、もしかしてだけど、凪宮さまの何かかな?」
 義也がそう言うと、同じように黒服が来ていた奈央深はため息混じりに言った。
「ですね、学園長から正式に抗議していただきましょう」
「先生、そこまでしなくても。和を以てたっしと為す、ですよ。会ったら話しておきますから」
 聖徳太子の十七条憲法の一、『以和爲貴、無忤爲宗』だ。これは『和を以て貴しと為し、さかふること無きを宗と為せ』と読み下す。これを和睦だの合議だのと誤解する人もいるが、帝という絶対君主がいて、為政に合議などありえない時代の話である。
『和』は神あるいは大和国および大和朝廷のことで、『大和は貴いものだから逆らうことは許されない』という意味であり、義也も大和朝廷の皇女に逆らってはいけませんよという意味で使っている。なお、この『和』を神とすると、『宗と為せ』と宗教の宗の字であることも符合する。
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