印My Original Work Light-novels
Since 2013-12-01
Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




  (ルビ表示が正しくない場合)


横 縦     並 大 特大     G M
俺と巫女と和の神-3 生徒会役員-Page16
「お止めください、ひぃさま!」
 生徒会役員の、三つ編みで眼鏡の女の子だった。もしクラスにいたら委員長って呼ばれそうだなと、ぽこぽこ叩かれつつ義也は思った。
「ふぅ、今日のところはこのくらいにしておいてやるか、命冥加いのちみょうがな奴よのう」
「悪代官か!」
 つい、ツッコんでしまう義也である。
 超子は何事もなかったようにすたすたと歩いて生徒会長と書いてある席に着くと、他の役員もそれに倣った。義也も適当に席に着く。
「新しいメンバーを迎えることとあいなった、よしなにな。とりあえず自己紹介でもしておくか。わらわはまあよいじゃろ、真水湖からじゃ」
「はい。私は前生徒会長で、今は副会長の、三年、水戸みと真水湖まみこです。親戚がひぃさまの侍従長をしております」
 さっきの眼鏡委員長は、徳川侍従長の親戚で副会長だった。誤解があるといけない、徳川十五代将軍慶喜は水戸藩の出身だが、徳川相続前の姓は松平である。ちなみに水戸光圀公の姓は徳川で、水戸様などと呼ばれるのは水戸藩主だからであった
「会長から副会長って、(超子のわがままのせいでしょうから)大変ですね」
「いいえ、(ひぃさまのわがままはいつものことで)なんでもありませんから」
 ニュータイプの如く、相手の真意をくみ取って会話する義也と真水湖である。
「わらわは副会長ではなく顧問にしたかったのじゃがな、真水湖がそんな役職は生徒会にはないと申しての」
 なぜ顧問にしたかったかというと、単に超子は水戸顧問と呼びたかっただけだった。
「私は会計の佐々木ささき彩香あやかです、一年生です」
「書記の渥美あつみ奈菜なな、同じく一年生です」
「助さん、格さんと呼ばれておる」
「「そう呼ぶのは殿下だけです!」」
 見事なユニゾンだった。
 佐々木助三郎と渥美格之進からだろうが、十五歳の女の子のあだ名としてはどうだろう。さっきの『控えおろう』は、この助さん、格さんに繋がっているのかもしれない。
 超子に目配せされ、義也も自己紹介した。
「えっと、二年の新上義也です。昨日転入してきました」
「うむ、二年がおらなんだからちょうど良いな。役は、寺社奉行でもやるか」
「そんな役はありませんよ、ひぃさま」
 いつものことなのだろう、普通のトーンで真水湖は超子をたしなめた。
 それに対して甘えた声になる超子である。
「だって、新右衛門しんえもんさんが」
「あれは生徒会じゃありません」
「いたしかたない、普通過ぎるが監査でどうじゃ」
 超子は声が完全に戻っていた。
「普通でいいんです、生徒会なんですから」
「なあ、監査って、俺は何をやればいいんだ?」
「わらわの付き人じゃ、一休さんの新右衛門さんと心得よ。異論は認めん」
 ――だったらもう新右衛門さんって役にしろよ!
 超子の揺れる髪を見て、ふと義也はツインテールが認められた理由が気になった。
「なあ、超子ってツインテールだよな」
「わらわは怪獣などではないぞ」
 確かに文法的にはそうかもしれないけど、普通分かるだろ、察しろよと思った義也だが、それをぐっと堪えた。そのせいで少し声が震えてしまったが。
「いや、髪をツインテールにしてるよな。それって許可制って聞いたけど」
「うむ、合理的な理由を書いて許可されたのじゃ」
「どんな理由を書いて許可されたんだ?」
「ふたつも書いたぞ。一、ツインテは可愛い。二、わらわはツインテが似合う。それで許可されたのじゃ」
 超子でなければ通らない理由だった。
「さて、今日も鑑賞会を始めるのじゃ」
 言うが早いか『ひみつの姫巫女☆彡』第五話が始まった。生徒会室で見るような内容でも、肌色率でもないのだが。
 義也の思った通り、またもたっぷり四話見せられて、夕刻近くにひとりで下校した。朝と打って変わって、警備なんていやしない。
Page17 < 次  印  前 > Page15

【お願い】

 表示が崩れる、動作がおかしいなどの場合は、リロードしてください。


【ご利用のヒント】

フォントについて