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俺と巫女と和の神




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俺と巫女と和の神-4 異邦人-Page23
 弓射場が壊れてしまったので、残り時間は校庭に移動してドッジボールにするという。
 なんという落差か。
 しかし、今、校庭では決戦の火蓋が切って落とされようとしていた。
 適当に始めたのに、コート内にはマリアたちいつもの五人対キリシタンズ五人が対峙していたのである。
 そしてボールはサラの手の中にあった。
「まずは、お前だー!」
 サラが投げると、光を纏ったボールがハンナ・バチェリコヴァを襲う。
「なんでウチやねん!」
 ボールが当たるかに見えたその瞬間、ハンナは揺らめくと消えてしまった。
「ざ、残像拳!」
 いや、拳じゃないだろう、とサラに心の中でツッコむクラスメイトたち。
 そんなボールを味方も捕れるはずもなく、アウトになって相手ボールとなった。
「そういうことなら、こっちも行くでぇ」
 ハンナはお返しとばかりにサラを狙った。
 風を巻き込んで回転しながらサラにボールが向かう。
 その瞬間、サラは悲鳴を上げると頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。
「はいっ!」
 そこに飛び込んで、華麗にレシーブを決めるマリアン。
「「「違うだろ!」」」
 クラスメイトたちは一斉にツッコんだ。
 この場合、アウトになる前に捕球すれば問題ない。
 捕ったのはアンナである。
「あたしの弾を受けてみろ!」
 球ではないらしい。
 極端に足を上げて投げられたボールは、砂埃まで纏ってイヴ・ル・ヴェリエへ。
 だが彼女は真っ直ぐに手を伸ばし、片手でボールを受け止めて見せた。掌に吸い付くようにボールは留まっている。
「ふっふっふ、わたし~を本気~にさせましたね~」
 残念ながらその喋りに緊張感は欠片かけらもなかった。
 そしてその状態からジャンプし五メートル上空で停止、そこから急角度でアンナを狙う。
「ナメルな!」
 アンナは鼻先五センチのところで捕球に成功した。
 真剣白刃取りである。
「秘技、太陽~拳!」
 もう拳でいいやと思うクラスメイトたち。
 捕球したポーズのまま気を籠めて投げると、アンナの放ったボールが三つに分かれイヴに迫る。
 うちひとつはボールだが、残り二つは光の弾である。だが見分けはつかない。
小癪こしゃくな!」
 ディナ・プレゲスバウアーが短い詠唱から腕を振るうと、炎の弾が三つ飛び出し、それぞれに衝突した。
 空中三ヶ所で爆発が起きる。
 辺りに漂う焦げたゴムの匂い。
「こらー! ボールを爆発させちゃダメでしょ!」
 奈央深に怒られた。
 体育は中断され、説教タイムである。
 説教というのは、通常なら神の教えを説くことを言うのだが、この場合は担任からお小言などを頂戴することを意味している。
「日本の説教は意~味が分かりませ~ん」
 馬の耳に念仏だった。
 グラウンドに正座させられてはいるが、もちろん体罰などではない。巫女として正座は普通のことだからだ。
 キリシタンズは別として。
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