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Update 2015-02-28

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俺と巫女と和の神




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俺と巫女と和の神-5 江戸御用邸の攻防-Page26
「みなのもの苦しゅうない、自宅と思うてくつろぐが良い。さて、始めるとしようぞ」
 超子がリモコンを操作すると、大画面プロジェクションシステムによる『ひみつの姫巫女☆彡』第九話が始まった。
 それにしても、アニメに7.1チャンネルって必要なのだろうかと、周りのスピーカーを数えて思う義也である。
 真水湖はすぐに侍女の仕事に行ってしまった。
 彩香と奈菜はどうしているかと見ると、結構楽しんでいるようだ。多分、以前から見せられていただろうことは想像に難くない。
 大きなお友達向けとはいえ、男性向けなのだから、バトルあり友情ありで義也にとっても結構楽しめていたりする。というより、このツンデレ姫巫女にハマっているかもしれない。もっとも、『ツンデレぷりんせすカルタ』をミコ動で見ようと思った時点で、その素質があったことも否めないのだが。
「そうじゃ、義也よ、明日は朝十あさじゅうで録りがあるからの、わらわのスタジオに来るようにな」
「何だ? アサジュウとかわらわのスタジオって」
「朝十は朝の十時じゃ、わらわのスタジオは屋敷内に設えたスタジオに決まっておろう」
「朝十は分かったけど、なんでスタジオなんてあるんだ?」
「義也を外で引きずり回すなと言われたら、スタジオの方を持ってくるしかあるまい」
「まさか、録音スタジオを作ったのか? それだけのために」
「うむ、わらわにかかればそれくらい造作もないことじゃ」
 まあ、そうなのかもしれないが、いいのか、この国はそれで、と義也は心配になった。
「案ずるな、全てわらわのギャラでまかなっておるゆえ、父さまには、まして陛下にも迷惑はかかっておらぬ」
「そう、か」
 どんだけ儲けてるんだと義也は思った。
 第十話が終わる頃、夕食の準備が整いましたと侍従長が呼びに来たが、「次回予告はおいしいのだ」と言われ、きっちり次回予告まで見せられてから、みんなで食堂に移動した。
 寮という名の迎賓館で食事をしていたため、義也はその晩餐の様子にも驚くことはなかった。
「やはり、大勢での食事は良いな」
 超子は上機嫌である。
 夕食には真水湖も一緒で、みんな賑やかで楽しい食事を楽しんでいた。
 ゆっくりデザートまで食べ終わり、部屋に戻るなり超子が言った。
「さて、クライマックスじゃ!」
 すぐに、第十一話がスタートした。アニメは1クール十二話の場合が多く、あるいは二十四・五話の2クールの場合もあるが、この肌色率から察するに1クール物だろうと義也は思った。つまり、もう二話で終わるはずである。
 十一話は最大のピンチというところで次回にヒキ、十二話はオープニングも物語になっていて、通常のオープニングは使われなかった。
 しばらくすると、いよいよクライマックスである。
『さあみんな、総攻撃よ! 行っけぇ! フォーメーション、ヒミコ!』
 超子演じるその台詞の後、姫巫女たちが7.1チャンネルで周りをぐるぐる飛び回っている臨場感が確かにあった。が、やはりこれは不要だろうと義也は確信した。
 ともあれ、一応クライマックスに仕立ててみました感のある部分も終わり、エンディングになった。オープニング音楽をバックに、その後の日常などが描かれていく。姫巫女のアップで「絶対、ぜ~たい、また会えるんだからね! キラッ」がラストシーンだった。
「終わったな、部屋に行って休んでいいか?」
 ディスクを出している超子に義也は問いかけたのだが、それに対する答えは義也の思っていたのとは違っていた。
「まだじゃ! OADが残っておるわ!」
 テレビ未放送の十三話目というのも結構あるのだ。
 テレビ放送ではないので肌色率が跳ね上がるのは言うまでもない。
 とはいえ、それも二十三分後には終わった。
 メニュー画面に戻ったのを見て、少し遠慮がちに義也は問いかけた。
「今度こそ、終わった、よな」
「特典映像『ひみちゅのミコたん☆彡』を見ずに何とする」
 ああ、多いよね、そういうのも、と肩を落とす義也だった。
 本数はあったが短編なので、それもほどなく終わる。
 が、義也は怖くて聞けなかった。また何か言ったら、また何か始まるのではと思ったのだ。
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