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Update 2015-02-28

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俺と巫女と和の神




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俺と巫女と和の神-6 勉強のすすめ-Page30
 奈央深を訪ねドアをノックすると、普段着なのだろう、かなり薄着の奈央深が出て来た。
「あら新上君、どうしたの? センセイを襲っちゃう?」
「違います!」
「何だ、違うのか」
「ちょっと相談したいことがあるんですが、今いいですか?」
「いいわよ、入って」
 義也は自分が襲わないのは確実だが、まさか襲われるんじゃないだろうなと思った。男子中高生によくある妄想である。
 部屋はワンルームだが狭くはなく、小さいがキッチン付いていて、シャワーとトイレもあった。これは他の女子部屋も同じだ。
「何か飲む?」
「あ、はい、いただきます」
「ビール? それとも日本酒? カクテルも色々あるわよ、缶入りだけど」
「はいぃ?」
「まさか飲めないの?」
「だって十六歳ですよ、未成年ですよ」
「巫女は十五歳から飲酒可よ」
「初めて聞きましたけど」
「『巫女子ノ保護育成ニ関スル法律』、いわゆる『巫女子法』で決められてるの、喫煙は条文にないからダメだけと、飲酒は一定条件の下で許可されてるのよ。酔拳のためじゃないかって言われてるけど、ホントの理由は不明なのよね」
「知りませんでした」
「学園外ではもちろん飲酒禁止。今の法解釈では学園敷地内で教師が認めた場合に限ってだから、敷地内でも生徒だけで勝手に飲んじゃダメよ」
「はぁ」
 巫女子法の条文に『満十五歳以上ノ巫女子ハ技能習得ノ要ヲ認ムルニリ飲酒スルコトヲ得』とある。これを技能習得が必要だから無条件に飲酒可なのか、必要と認められた場合に限って飲酒可とするかの解釈で後者が採られ、学園敷地内かつ教師の認可同席により飲酒可とされているのだ。逆に、大学部学生が二十歳を過ぎても、敷地内では学生だけでの飲酒は禁止となる。当然、敷地外は未成年者飲酒禁止法によって、二十歳未満の飲酒は禁止されている。なお、開校から現在まで飲酒許可の例は一件もない。
「だったら、ビールをもらいます」
「じゃ、おつまみも出すわね」
 何しに来たのか完全に忘れての酒盛りである。義也は今まで飲酒したことなどない。だから、耐性もなければペースだって分かるはずもなかった。
 すっかり出来上がった頃、ほんのり頬が赤くなった奈央深が聞いてきた。
「ねぇ、そういえばさぁ、新上君って何か用があったんじゃないのぉ?」
 奈央深の少し艶っぽくなった声の問いかけに、義也は腕組みをして、ことさら首を傾げて考えた。
「ん? 用ぉ? 何らったかなぁ……ん~……思いらした。先生、教えてくらさい!」
「い、いきなりねぇ、でもいいわよ」
 何を勘違いしたのか、そんなことを言いながら、義也のほほを撫でる奈央深である。
「らったら、まずラテン語からいいれすか」
「え?」
「ラテン語」
「あ、そ、そういうことね、いいけど……今はムリよね、酔ってるみたいだし」
「酔ってなんてないれすから、らいぢょ~ぷっ」
 そう言うと義也はバタンと倒れてしまった。
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