印My Original Work Light-novels
Since 2013-12-01
Update 2015-02-28

コアラブ!




俺と巫女と和の神




  (ルビ表示が正しくない場合)


横 縦     並 大 特大     G M
俺と巫女と和の神-7 家庭教師-Page37
 義也は八鳥美歌からトランクスを奪い取り、自分で洗ってハンガーに掛けて洗面所に干すと、顔を洗って食事に行った。
 みんな義也を待っていたが、どの顔も少し恥ずかしそうで、目をそらしている。昨日、浴室であんな譲渡をしたからななどと義也は考えているが、実際はその後の脱衣所おしべ事件のせいなのだ。
 食事を終えると義也は「最初は九時にサラのとこだったよな、よろしく」と言って部屋に戻った。
 教科書やノートを準備して、勉強時間に備える。まだ少し時間があるからと、ネットでも覗こうと義也は思った。
 まずは、『すぅぱぁ★ぷりんせす』を検索してみた。
 ――うわぁ、結構痛いのが多いな。
 姫殿下病、プリンセス・シンドロームとやらの患者さんサイトがかなりある。こういう人たちは、漢字で書いて英語で読むのを好む傾向にあるようだ。義也がトップにあったサイトを開くと、ロリ属性バリバリの重病患者だった。超子からすると、こういう大きなお友達、中でも重病患者さんのお布施こそが大事なのだろうなと思った。
 いくつか見ると、リアルの凪宮超子を信仰するサイトもあった。実際、巫女でも上位となると民間信仰の対象になる人もいて、その最たるものが姫巫女様、つまり坂本乙女大統領である。政教分離の観点から、大統領は公式には信仰されることを歓迎はしていないが、巫女であるため否定もまたしていないのだった。
 次に見たサイトはコラを集めたもので、かなりきわどい写真が掲載されていた。
「うっわ」
 思わず声が出る。
「おるか、義也よ」
 ノックもせずに超子が入って来た。
 びっくりした義也は手に力が入り、なにかの画像リンクをクリックしてしまった。
 そこに、何を見ておるのじゃと、超子がパソコン画面を覗き込んでくる。
 横目で確認する義也。
 ――ゲッ、なんつー画像を公開してんだ!
 急いでノートパソコンを閉じた。
「な、な……」
 超子が息を飲んで固まってしまったのは、シロップのようなゲル状の何かを撒き散らかされた、裸でM字開脚している超子のコラ画像を一瞬だが見てしまったためだろう。
 その時、徳川侍従長が走り込んできた。
「ひぃさまぁ、大丈夫でございますか! ……いけません、これは……義也殿、人口呼吸を! マウストゥマウスを! お早く!」
「あ、はい!」
 侍従長の勢いに飲まれ、義也は去年授業で習ったマウストゥマウスを開始する。残念ながら義也がやろうとしている事は救命措置として正しくない。授業をあまり真剣に聞いていなかったからだ。
「気道確保して、口を塞ぐように息を入れるんだよな」
 などと言いながら超子の頭を反らせ、鼻を指で塞ぎ、いざ息を入れようと近づいて、後数センチのところで義也は停止した。
 超子は顔が赤く、目をぎゅっと瞑っている。
 それを見て、義也ははっと我に返り、思い出した。
 癒やしの方が早い、と。
 義也が授業を真剣に聞いていなかったのは、癒やしの能力があったからなのだ。癒やしなら安全確実で後遺症もないのだから。
 すぐに義也の手に光が生じる。
 それを超子にかざすと、暖かみのある光が超子を包み込み、消えていった。
「もう大丈夫です」
「はあ、左様ですか、残念ですな」
 落胆の色が隠せない侍従長だった。
「え?」
「いえ、こちらのことで」
 と、超子がぱっちりと目を開けた。
「じい、折角の心遣いじゃったが、ダメであったの」
「御意」
 残念そうなやりとりの意味は分からないが、超子が復活したので良かったと義也は思った。
 超子は起き上がると、腹部を手でさすっている。
「ん?」
「どうされました、ひぃさま」
「うむ。朝からお腹が痛かったのだが、何ともなくなったぞ」
「それはようございました、きっと癒やしのおかげですな」
 義也が時間を確認すると、九時ちょっと前だった。
「悪いけど、これから勉強しなきゃいけないから、行くぞ」
「どこで勉強するのじゃ?」
 マリアたちだと分かって邪魔をされるのは困ると、義也は違う言い方を選んだ。
「家庭教師の先生のところだ。テストまでアニメは封印だからな、落第したくないし。この部屋好きに使ってていいから」
「う、うむ」
 義也はそう言うと出て行ってしまった。
Page38 < 次  印  前 > Page36

【お願い】

 表示が崩れる、動作がおかしいなどの場合は、リロードしてください。


【ご利用のヒント】

フォントについて