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Update 2015-02-28

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俺と巫女と和の神




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俺と巫女と和の神-8 強度七-Page48
 月曜日、早朝である。
 ――おっと、ペテロ、もう還らなきゃ、バイ。
 義也が目を開けると、ベッドに突っ伏して眠るマリアがいた。その周りにもみんなが色々な格好で眠っている。
 反対側を見て義也はもっと驚いた。
 横に寄り添うように超子が眠っていたのである。
 その向こうには他の生徒会役員三人もいて、何と美歌までいた。決闘だとか言ってたのに、みんな仲良く看護してくれたんだな、俺のやったことはムダじゃなかったと感動する義也だった。
 義也は体の節々が痛むが、痛みよ消えよと念じると、それもすっかりなくなっていた。そういう体でなければ、とっくに天国の門番であるペテロは門の中に招き入れていたに違いない。
 みんなを起こさないようにベッドを降りると、洗面所に向かった。着ていた服が替わっているのに気づいたが、どうせ二回見られているのだ、三回になったところで変わりはないと自分をむりやり納得させる。
 トイレから戻ると何人かが目を覚ましていた。
「義也さま、大丈夫ですか?」
「ああ、アイアイ、心配かけちゃったな、全然大丈夫だよ」
「義也っち、心配したよ」
「みたいだな、みんなで手当してくれてたんだろ?」
「う、うん。そう、だよ」
 その声にさらに目を覚ます者も増えていく。
「ん? 何じゃ義也、気がついたのか?」
「超子にも心配かけたな、帰らずに傍にいてくれてありがとな」
「う、うむ。わらわは心配したのじゃ」
「なぜ目をそらす?」
「あ、先輩、おはようございます。もう、あの後大変でしたよ」
「そうか、彩香、ごめんな」
「おはようございます、ご無事で何よりです。私は明け方近くまで議論が続いたもので眠くて」
「議論?」
「ええ、先輩のがおしべなのかそうでないのかって」
 奈菜の言葉に彩香が続けた。
「花粉が出るのかどうかとかね」
「私めは、花粉はゲル状だと申し上げたのですが」
「……なん……だと?」
「私は、花粉じゃないってずっと言ってるのに、誰も信じてくれなくて」
「最後は、だったら実際に見たら分かるだろうって言う人まで現れて」
「真水湖先輩まで……って、試してないでしょうね!」
 誰も答えない。
「なぜみんな目をそらす!」
 その真相は神のみぞ知る、と言っておこう。もっとも、彼女たちは知っているのだが。
「試したのか? 試してないよね?」
 義也の声に答える者はやはりいなかった。
 学校もあることだしと、みんな身支度を調えに戻って行った。
 義也も着替え、朝食を済ませると、マリアたち五人と登校する。
 時折、試したのかと問う義哉だが誰も答えてはくれなかった。
 一限のラテン語、二限の神学は勉強の成果が出ていて、これならいけると思った義也である。
 三・四限は体育で、道場で合気道だった。
 月曜が合気道、水曜一・二限が薙刀、金曜六・七限が弓道となっていて、普通の体育のような授業はない。
 担当の教師はなぜこんな人がというくらいに華奢で、本草学の教師でもあるという人だった。学園にはそもそも体育教師というのがいない。戦闘もできる巫女であるため、得意なものを教えるというスタンスなのだ。あの学園長だからかもしれない。
 初心者の義也は、まず受け身から徹底的に教えられた。ただ投げられるだけ、とも言う。
 と、そこに担任の奈央深がやってきた。
「新上君、学園長が急ぎの用でお呼びです」
 いつもの雰囲気ではない切迫した感じの奈央深だった。
 担当教師への説明は奈央深に任せ、すぐに学園長室に向かう義也だが、道場から学園長室まではかなりの距離があった。
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